野越トンネル01
野越トンネル周辺地図

平成27年度から国道197号線にて旧来の野越トンネル(高知県高岡郡・檮原町~津野町)をバイパスする新野越トンネル(L=796m)の本体工事が始まりました。
上記区間の現道は昭和40年代から50年代にかけて一次改築が行われている為、2車線に拡幅済みであるものの旧道を拡幅した箇所には最小曲線半径30mのカーブを含む急カーブが連続しており、布施ヶ坂トンネル(平成3年11月開通)の開通によって快走路に生まれ変わった国道197号線の中ではちょっとした難所として残っています。


野越トンネル02
【A地点】 神在居バス停
(平成28年12月31日撮影)

資料によると檮原側のバイパスは風早トンネルと神根越トンネルの間の短い明かり区間から分岐する事になっていて、神在居バス停付近から坑口予定地に向けて新道の路盤が出来上がっていました。
※以下の撮影日を記載してない写真は全て平成28年12月31日に撮影したものです。


野越トンネル03
【B地点】の旧道から千枚田と風早トンネルを見る
(平成19年7月24日撮影)

近接する風早トンネルと神根越トンネルは昭和47(1972)年にセットで完成しているので、当然ながら同じ規格で建設されているのですが、野越バイパスの都合(野越峠東側の線形改良)によって一方(神根越トンネル)だけが旧道落ちしてしまう訳です。なお、風早トンネルが口を開けている斜面は「神在居の千枚田」として知られ、旧道からは全容を一望する事ができます。

【風早トンネル】
昭和47(1972)年竣工
延長665m、幅員7.5m
千枚田

「耕して天に至る」という言葉がぴったりの棚田である。天正16年(1588)には90aの田であったが、昭和47年(1972)当時501枚あり、面積は約2、3ha一枚平均46㎡になる。現在は国道197号敷地となったり耕地整理されたりしている。
文豪司馬遼太郎先生が「中国の万里の長城よりもすばらしい」と自慢したという逸話もある。
(現地の案内板より)



野越トンネル04
神根越トンネル 檮原側坑口

神根越トンネルが旧道落ちすれば旧トンネルとしてはかなり新しい部類に入ります。まあ、同じ檮原町内では昭和50(1975)年に完成した大越トンネルが平成元(1989)年には早くも廃道化した事例もある訳ですが。

【神根越トンネル】
昭和47(1972)年竣工
延長100m、幅員7.5m


野越トンネル05
神根越トンネル 津野側坑口



野越トンネル06
【C地点】 野越峠への旧道分岐

現道上には西から神在居、神根越、中坂、高野平野、柿の木、高野のバス停があり、神根越トンネルと野越トンネルの間からは神在居(檮原町)、野越(津野町)への生活道路(旧国道)も分岐している事から、新野越トンネルの開通後も旧トンネル(神根越トンネルと野越トンネル)の交通は維持されるはずです。


野越トンネル07
野越峠
(平成19年7月24日撮影)

前述の通り野越峠は生活道路の一部として活用されているため、舗装もされていて普通車でも容易に通り抜ける事ができますが、それと引き換えに歴史ある旧街道らしい趣きはすっかり失われてしまっています。

新の道・坂本龍馬脱藩の道(野越峠)

野越峠は東津野村と梼原町の境界にあって、かつては土佐の国府に通ずる津野山街道の要衝の地であった。幾多の偉人や勤王の志士達が往来し、また近代日本建設を夢見て脱藩していった若者たちの梼原への第一歩の地でもある。(以下略)
(現地の案内板より)



野越トンネル08
野越トンネル 檮原側坑口

3連トンネルとして近接する野越トンネルと神根越トンネル、風早トンネルの竣工には僅か5年しか差がありませんが、2車線幅を有していた神根越、風早に対し野越は1.5車線しかなく、トンネルのスペックには明確な相違がありました。この5年間(昭和42年~47年)にはトンネルが所属する路線が国道昇格(昭和45年に主要地方道・宇和島須崎線→国道197号)しており、一連のトンネルでありながら異なったサイズのトンネル断面は国道と県道の路線としての重みの違いを反映しているかのようです。

【野越トンネル】
昭和42(1967)年竣工
延長245m、幅員6.0m


野越トンネル09
「野越トンネル」の扁額




野越トンネル10
野越トンネル 津野側坑口

以下は後編に続きます。


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