和田岬線01
兵庫駅周辺地図

和田岬線は山陽本線・兵庫駅から分岐して隣の和田岬駅を終点とする全長2.7kmの支線です。
歴史は古く山陽本線が山陽鉄道(私鉄)だった明治21(1888)年にまで遡ります。港湾に面した鉄道だった為、開業から長きに渡って貨物輸送に重点が置かれた路線でしたが、昭和55(1980)年に貨物の取扱は全廃されました。現在では三菱重工を中心とした通勤、通学客の利用に特化したダイヤ設定がされており、日中(概ね9時~17時)には運行される列車が全くなく、日曜日は朝夕に各1往復(計2往復)のみという特異な状態になっています(平日17往復、土曜日12往復)。平成13(2001)年には市営地下鉄地下鉄湾岸線の開通によって乗客数が減少したものの、合理的なダイヤの賜物か現在も黒字経営を維持しているそうです。


和田岬線02
【17:04】 兵庫駅に停車中の103系電車

住吉公園駅から始まったH27.10/3(土)の鉄道巡りの最後に訪れたのが和田岬線となります。
午後便の始発である17:15発の和田岬行き列車に乗って18時頃には兵庫駅に戻って来る計画です。17時過ぎに和田岬線の改札を抜けるとホームには既に103系電車(6両編成)が待機してました。


和田岬線15
和田岬線の改札
(日中の運転がない時間帯は閉鎖されている)



和田岬線16
山陽本線のホームに設置されている乗換案内



和田岬線03
兵庫駅(和田岬線)の駅名標



和田岬線04
兵庫駅に停車中の103系電車

午後便は通勤客の退勤利用がメインとなる為、17:15発和田岬行き列車の乗客は私を含めて3名(内1名は同業者らしき風体)しかいませんでした。黒字経営で通っている和田岬線とは言え、この夕方始発列車に関しては確実に採算割れを起こしているはずです。実質的には回送列車みたいな物だから問題ないんだろうけど。


和田岬線05
乗客が誰もいない和田岬線の列車内

和田岬線は兵庫駅から見て右側にしかホームが無いく乗車時間も短い為、かつては反対側の一部扉や座席を撤去した特別改造の旧型車両が使用されていた時期もあったそうです。


和田岬線06
兵庫駅から和田岬駅、鷹取駅方面を見る
(左:和田岬方面、右:小運転線)

和田岬線の兵庫駅からは和田岬駅への本線の他に、車両輸送や訓練線としても使用されている鷹取駅に接続する小運転線が分岐しています。


和田岬線07
兵庫駅に入線する和田岬線の列車
(平成2年撮影)

フォトライブラリーにて平成2(1990)年に撮影されたDE10が旧型客車を牽引している和田岬線列車の写真を発見。1/2キロポストが設置されている急カーブなので、撮影地は兵庫駅西側(駅南公園北側)付近に違いありません。





和田岬線08
【17:18】 和田岬駅に到着した103系電車

午後の始発列車は定刻通り17:15に兵庫駅を発車。川崎重工の専用線や兵庫運河などを見ながら3分後の17:18には和田岬駅に到着しました。兵庫駅からの乗客が3名しかいなかったのに対し、和田岬駅では多くの乗客が列車の到着を待っていましたが、6両の車両が満席になる程ではありませんでした。運賃は上下線とも兵庫駅で精算する仕組みなので当駅には駅舎(平成21年撤去)はおろか改札さえなく、ホームから出る際には少々戸惑ってしまいました。
また、上記写真のように機関車が牽引していた時代に必要とした機回し線も電化の際(平成13年)に撤去されました。


和田岬線09
和田岬駅の車止め

かつて和田岬駅からは真っ直ぐに三菱重工の専用線が伸びていましたが、昭和55(1980)年に廃止され現在では跡形も無くなっています。


和田岬線10
和田岬駅の駅名標



和田岬線11
【17:26】 和田岬駅を発車した103系電車

取り敢えず17:26に発車する折り返しの兵庫行き列車は見送って、少しばかり和田岬線の沿線を歩いてみましょう。


和田岬線12
鐘紡前駅跡

現在は始発駅(兵庫駅)と終着駅(和田岬駅)しかない和田岬線にも過去には中間駅がありました。明治45(1912)年から終戦頃まで営業していた鐘紡前(かねぼうまえ)駅です。駅名の通り近接する鐘紡兵庫工場の通勤客の利便を図る為に開設された駅でしたが、戦時中に同工場は壊滅的な被害を受け当駅も休止となり、その後は復活する事無く昭和37(1962)年に正式に廃駅となっています。

地図


和田岬線13
【17:37】 和田旋回橋を通過する和田岬駅行き電車

和田岬線最大の見所が兵庫運河に架かっている和田旋回橋です。兵庫運河を通る船の通行を確保する為に明治32(1899)年に日本では初めての鉄道用旋回橋として架設されました。兵庫運河が運河としての役割を終えた現在では旋回機構が撤去されており稼働する事はなくなっています。
兵庫運河が開削された当初から架かっている貴重な橋梁ではあるものの、最近では和田岬線と旋回橋が兵庫運河を活用した再開発計画の支障になると見なされ、再開発を主導している神戸市から和田岬線の廃止を求められました。神戸市からすると代替路線として地下鉄海岸線(赤字路線)があるという考えなのかもしれないけど、黒字のJR線を一方的に廃止しろと言うのは少々乱暴な申し出だと思わざるを得ません。という訳で「廃線になりそうな鉄道」の一つとして和田岬線を見に来た訳ですが、幸い当面は廃止される事はなさそうです。

【和田旋回橋】
明治32(1899)年竣工
延長15.5m
上路プレートガーダー橋
近代土木遺産Cランク


和田岬線14
和田岬駅に停車中の103系電車

以上で和田岬線の見学は終了。後は新神戸から新幹線に乗って名古屋(去年の秋は長期研修で名古屋に住んでいた為)まで急ぐだけです。和田岬駅から17:48発の兵庫駅行き列車に乗車して、山陽本線→西神・山手線と乗り継ぎ新神戸駅に到着したのは18:14でした(名古屋駅に着いたのは19:33)。


和田岬線17
新神戸駅に到着した「ひかり480号」



和田岬線18
新神戸駅で買った「神戸のステーキ弁当」(1,250円)



和田岬線19



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