茂市駅26
岩泉線周辺地図

5年ほど前(平成23年)に当時は災害によって休止中となっていた岩泉線の駅巡りを実施しており、その時の様子は途中(押角トンネル)までは記事として公開しているところです。その後も岩泉町を始めとする地元自治体が岩泉線の復旧を模索していたものの、押角トンネルを国道340号線に転用する事と引き換えに復旧を断念した為、平成26(2014)年4月1日をもって岩泉線は正式に廃線となりました。
前回の記事も完結していない状態ではありますが、廃止から2年が経過した今年(平成28年)の6月25日に岩泉線の各駅の現状を確認して来たので、5年前の写真と比較する形で今回の記事を進めていきたいと思います。





茂市駅02
茂市駅舎
(平成28年6月25日撮影)

山田線から岩泉線が分岐していた茂市駅です。岩泉線の廃止後はバスが正式な代替路線となった為か、駅前のバス停が駅舎の真ん前に移動していて5年前には無かった屋根も設置されていました。
岩泉線の廃止によって茂市駅は山田線だけの駅となった訳ですが、山田線の方も平成27(2015)年に発生した土砂災害によって上米内駅~川内駅が不通になっていて、盛岡駅~宮古駅間が分断された状態です(平成29年10月復旧予定)。


茂市駅01
茂市駅舎
(平成23年6月19日撮影)





茂市駅05
茂市駅構内の跨線橋から岩泉線の分岐点を見る
(平成28年6月25日撮影)

茂市駅構内の配線は今のところは現役時代から変化ありませんが、岩泉線の入口部分に車止めが設置されていて入線できないようになっていました。


茂市駅04
茂市駅舎
(平成28年6月25日撮影)





茂市駅03
岩泉線の案内板
(左:平成23年、右:平成28年)

茂市駅の1番線は岩泉線が廃止となった現在では、当駅始発の宮古行き列車(1日2便)だけが使用しています。1番線に設置されていた岩泉線の駅名標(隣駅が岩手刈屋駅)は当然ながら撤去されていました。
ちなみに岩泉線末期の運行本数は1日4往復(①6:18発、②7:01発、③15:40、④18:35)のみ。内1便(6:18の始発)は岩手和井内駅止まりでの運行でした。


茂市駅06
茂市駅の駅名標
(平成23年6月19日撮影)





茂市駅08
岩手刈屋駅跡
(平成28年6月25日撮影)

驚いた事に茂市駅の隣の岩手刈屋駅(茂市起点4.3km)はレールはおろか駅舎、ホームに至るまで完全に撤去されていて更地になっていました。近年の廃線ブームの影響でホーム等の鉄道遺構は保存される傾向が強まっているだけに、人口密度が低い当地に合ってここまで徹底した撤去が行われていたとは意外でした。なお、駅の撤去とは裏腹に国道及び旧国道に設置された「岩手刈屋駅」の標識は抹消される事もなく現存しています。


茂市駅07
岩手刈屋駅舎
(平成23年6月19日撮影)





茂市駅10
岩手刈屋駅のホーム跡
(平成28年6月25日撮影)



茂市駅09
岩手刈屋駅のホーム
(平成23年6月19日撮影)





茂市駅12
岩手刈屋駅から岩泉方面を見る
(平成28年6月25日撮影)



茂市駅11
岩手刈屋駅から岩泉方面を見る
(平成23年6月19日撮影)





茂市駅13
岩手刈屋駅の駅名標
(平成23年6月19日撮影)

駅舎に設置されていた旧型の駅名標も現地には無くなっており所在は不明。さすがに駅の象徴的な記念物である駅名標が廃棄される事はないと思うので、しかるべき場所に保存されているのでしょう。





茂市駅15
旧国道340号線と刈屋踏切跡
(平成28年6月25日撮影)

岩手刈屋駅のすぐ北側にあった刈屋踏切(茂市起点4km501m)も完全に撤去されていて、一見しただけだと線路が敷かれていたとは分かりにくい状態になっていました(キロポストだけが残っている)。ちなみに押角トンネル以南の岩泉線は谷間の過疎地を通っている為、交差する道路自体が少なく必然的に踏切の数も多くありません。


茂市駅14
旧国道340号線と刈屋踏切
(平成23年6月19日撮影)



茂市駅27
在りし日の刈屋踏切
(平成23年6月19日撮影)





茂市駅17
中里駅跡
(平成28年6月25日撮影)

茂市駅付近から剥がされていた岩泉線のレールは、ここ中里駅(茂市起点7.2km)から復活しています。ホーム上の待合所や駅名標も残されており、岩手刈屋駅とは打って変わって現役当時と比べて殆ど変化がありません。これにはちゃんとした理由があって、それは次の岩手和井内駅において判明しました。


茂市駅16
中里駅跡
(平成23年6月19日撮影)





茂市駅19
5年前と比べると多少痛んでいる中里駅の駅名標
(平成28年6月25日撮影)


茂市駅18
中里駅の駅名標
(平成23年6月19日撮影)





茂市駅20
中里駅の時刻表
(平成23年6月19日撮影)

岩泉線の列車が茂市駅~中里駅間(7.2㎞)に要した時間は概ね11~12分程度。この間の岩泉線に並行している国道340号線には高規格なバイパス(茂市バイパスと刈屋バイパス)が開通済なので、バスに転換しても所用時間は変わらなかったはずです。


茂市駅21
バイパス道路が建設中の国道340号線
(平成28年6月25日撮影)

中里駅~岩手和井内駅間の国道340号線には永田バス停付近に一部狭路が残っているものの、バイパスの建設が進んでいて開通間近といった様子でした。





茂市駅23
岩手和井内駅跡
(平成28年6月25日撮影)

岩手和井内駅(茂市起点10.0km)も中里駅と同様に現役当時と変わらず残されていました。これは当駅~中里駅間(L=2.8km)では廃線跡を活用した「岩泉線レールバイク」が走行させる為だった訳です。レールバイクは僅か6日前の6/19に開業したばかりであり、話のタネに子ども達と乗ってみたいと思いましたが、始発の午前10時までは1時間40分もあったので断念せざるを得ませんでした。昔は廃線跡の活用法としてはサイクリングロードが定番だったけど、最近はレールバイクが流行りつつあるのかな(高千穂鉄道とか神岡鉄道とか)。


茂市駅22
岩手和井内駅跡
(平成23年6月19日撮影)



茂市駅24
岩泉線のレールバイク

岩泉線レールバイクの本格運行は7/19からの土日祝日。岩手和井内駅~中里駅間の往復5.6kmを1台2,000円で乗車できるそうです。





茂市駅25
押角駅付近の国道340号線

岩手和井内駅前のバイパスを過ぎると国道340号線は浅内駅付近まで約20kmもの長い未整備区間が始まります。この間の最大の難所である雄鹿戸隧道では岩泉線の押角トンネルを国道に転用する事が決定しており、押角トンネル前後の廃線跡では既に大規模な工事が始まっていました。


スポンサーサイト
コメント
この記事へのコメント
コメントを投稿する
URL:
Comment:
Pass:
秘密: 管理者にだけ表示を許可する
 
トラックバック
この記事のトラックバックURL
http://haisentn.blog41.fc2.com/tb.php/730-831716c3
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
この記事へのトラックバック