雁坂トンネル01
雁坂トンネル有料道路の料金所

今頃になって知ったんだけど、国道140号線の『雁坂トンネル有料道路』が7/1(水)から11/30(月)まで全車種無料で通行できるようになってるらしい。通常時の通行料金は「普通車:730円、中型880円、大型:1,200円、特大2,040円、軽自580円、原付70円」です(歩行者・自転車は通行禁止)。

公式サイト


雁坂トンネル02
国道140号と高速道路の比較

雁坂トンネル有料道路(雁坂トンネル=6,625m)は、埼玉県熊谷市と山梨県甲府市(実際には巨摩郡富士川町)を結ぶ国道140号線の県境に位置する雁坂峠(標高2,082m)を貫く有料道路です。雁坂峠は平成10(1998)年4月に雁坂トンネルが開通するまでは、国道140号線の不通区間になっており「開かずの国道」などと呼ばれ、雁坂トンネルの開通は甲府、秩父辺りでは長年の悲願でした。
開通時には当時のネット上でも大変な脚光を浴びて迎えられていたものの、交通量は低迷を続けていて、特に平成19(2007)年に中央道と関越道を結ぶ圏央道(八王子JCT~鶴ヶ島JCT)が全通してからは年間計画交通量(90万台)の半分程度しか利用がない状態が続いています。今回の無料化は山梨県側の観光振興を目的に掲げていますが、実際には県による債務の一括償却(無料開放)も視野に入れた社会実験的な意図もあるのではないかと。
私は雁坂トンネルは採算性だけでは切り捨てられない必要な道路だけど、有料道路にして黒字を出すには厳しい立地条件だと言わざるを得ません。
以下に甲府市(一宮御坂IC)~熊谷市(花園IC)間の国道140号線と高速道路について比較しときます。

国道140号
【距離】約100km
【所要時間】約2時間半
【料金】計1,150円(雁坂トンネル730円+皆野寄居道路420円)

高速道路
【距離】128.7km
【所要時間】約1時間半
【料金】4,280円(休日深夜ETC割引だと3,000円)


雁坂トンネル03
雁坂トンネル 山梨県側坑口

雁坂トンネルの長さは6,625mもあって一般道路のトンネルとしては国内最長です。5km超のトンネルのため危険物積載車は通行できません。開通から約半年間は、当時の国道140号線には大型車が通れない駒ヶ滝隧道(旧大滝村内)が存在した為、雁坂トンネルも大型車通行禁止の措置が取られていました(大滝道路の開通により平成10年10月に解除)。


雁坂トンネル04
トンネル内にも数ヶ所に信号機が設置されている



雁坂トンネル05
雁坂トンネル 埼玉県側坑口

ちなみに雁坂トンネルが有料道路であるお蔭で、我が地元の国道194号線・寒風山トンネル(平成11年開通、L=5,432m)が「無料で通れる一般道路の道路トンネル」という座に君臨しています。


雁坂トンネル06
雁坂大橋と奥秩父トンネル

雁坂トンネルを抜けると、立て続けに現れる雁坂大橋(L=248.6m)→奥秩父トンネル(L=744m)→豆焼橋(220.0m)にて豆焼沢を渡ると「雁坂トンネル有料道路」は終点となります。現地では迂闊にも雁坂大橋、奥秩父トンネル、豆焼橋の竣工年を確認するのを忘れてしまいましたが、これらの橋とトンネルは開通前には工事用道路として使われていたそうなので、埼玉県側から雁坂トンネルの掘削が始まる平成4(1992)年1月までには完成していたはずです。


雁坂トンネル07
豆焼橋と奥秩父トンネル



雁坂トンネル09
昭和40年代後半と現在の地図を比較

ところで昔の道路地図を見てみると、雁坂トンネルの予定線が現在とは大きく異なっている事に気付きます。この実現しなかった計画は、山梨県側は広瀬ダム付近から広川に入り込み雁峠の直下を1.5km程のトンネルで抜けて、埼玉県側はブドウ沢から滝川に出て豆焼橋辺りからは現ルート(【B地点】~【C地点】)と一致しているようです。
公式サイトの年表には、昭和43(1968)年に山梨県と埼玉県による計画路線について調査が行われ、昭和53年からは建設省の調査計画が始まって、昭和57年には「新規トンネルの延長を6.6kmとしたルート選定を行い、それぞれのルートについて概略設計を実施」、そして遂に昭和59年に「現在の雁坂峠ルートが承認される」と記されています。
ここから想像するに、実現しなかった幻のルートは昭和43年の山梨・埼玉県案、完成した現在のルートは昭和53年以後に立てられた建設省案なのではないでしょうか。


雁坂トンネル10
【A地点】 山梨県側の旧計画ルート分岐点



雁坂トンネル11
【B地点】 埼玉県側の旧計画ルート分岐点
(奥秩父トンネル埼玉側坑口)



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