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奥只見シルバーライン

5/29(金)に全長22kmの内、18kmをトンネルが占めている事で有名な奥只見シルバーライン(新潟県道50号・小出奥只見線)に行ってきました。
この特異な道路は元々は奥只見ダム(昭和35年竣工)の工事用道路として昭和32(1957)年に開通したものです。奥只見ダムが完成した後はダムの管理用道路として電発が所持していましたが、後に新潟県に譲渡され昭和46(1971)年に有料道路(昭和52年無料化)として一般開放されています。


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国道352号線分岐

奥只見シルバーラインの起点は魚沼市内(旧湯之谷村)の折立地区。国道352号線との分岐点に設置されている青看は、国道352号が全国でも屈指の酷道である為、行き先は「大湯温泉、枝折峠」までしか示されておらず、シルバーラインからも行く事が可能な銀山平以遠の尾瀬、桧枝岐と言った地名はシルバーラインの方に書かれていました。折立から銀山平までシルバーラインからだと14kmで済むのに対し、国道(枝折峠)を経由すると21kmもある上に大半が酷道なので当然と言えば当然ですが。


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直進(R352)に示された「急カーブ連続24km」に注目!



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料金所跡

シルバーラインの入口には冬季閉鎖時のゲート代わりにでも使用されているのか、前時代的な料金所の建物が残っていました。先ほど国道352号線が酷道だと述べたばかりですが、ここには「シルバーライン、トンネル多し、狭幅員!急カーブ!急勾配!事故多発!対向車に注意」 と注意喚起を促す看板が揚げられており、国道352号線よりはマシとは言えシルバーラインの方も決して容易ではない事を告知しています。
なお、有料道路時代のシルバーラインの通行料金は「普通車700円、小型乗用500円、小型貨物500円、軽自動車250円、自動二輪250円」でした。料金設定があるぐらいなので当時は二輪車も通れたみたいだけど現在は二輪車の通行は終日禁止です。


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(1号)折立トンネル 小出側坑口

料金所跡から400mほど進むと、全部で19ヶ所もあるシルバーラインのトンネルの中でも記念すべき最初のトンネルが登場。シルバーライン起点の地名を冠した折立トンネル(L=235m)です。昭和30年代に建造された工事用道路由来とあって無骨な構造ですが、それ以外には特に目立った特徴は見当たりません。


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(1号)折立トンネル 奥只見側坑口



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(2号)西ノ沢トンネル 小出側坑口

続いて間髪入れずに口を開けているのは2号トンネルこと西ノ沢トンネル(L=169m)。次いで3号・神山トンネル(L=76m)、4号・猿沢トンネル(L=100m)と言った具合に同規模のトンネルが10号トンネルまで連続しています。

※3号・神山トンネルの工事用道路時代の絵葉書を入手しました。


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(7号)吹上トンネル 小出側坑口

5号・駒見トンネル(L=37m)、6号・真平トンネル(L=118m)、7号・吹上トンネル(L=63m)の3トンネルはスノーシェッドで連結されており、実質的には一体化した300mほどのトンネルになっていました。


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(8号)小屋場トンネル 小出側坑口
(L=73m)



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(9号)トトが沢トンネル 小出側坑口
(L=395m)



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(10号)高平トンネル 小出側坑口
(L=541m)



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1号トンネル~11号トンネル






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(11号)栃ノ木トンネル 小出側坑口

11号・栃ノ木トンネルは延長わずか102mしかなく、シルバーラインのトンネル群の中では短い部類です。しかし、以下の12号~16号までの5つのトンネルとシェッドによって連結されていて、これら6トンネルを合計した延長は実に6km以上にも達しています。ここに来て漸くシルバーラインの本領発揮と言うべきか。

(11号)栃ノ木トンネル:L=102m
(12号)津久ノ岐トンネル:L=1,602m
(13号)湯の沢トンネル:L=2,250m
(14号)黒又トンネル:L=1,430m
(15号)蕨トンネル:L=659m
(16号)居守沢トンネル:L=339m


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(15号)蕨トンネル 奥只見側坑口



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一体化して6km超のトンネルになっている11号~16号トンネル






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(17号)明神トンネル 小出側坑口

11号トンネル~16号トンネルにかけての複合型長大トンネルを抜けると約700mの明かり区間を挟んで17号・明神トンネルとなります。このトンネルはシルバーライン最長の延長3,989mを誇っているばかりか、洞内に信号機付きの丁字路交差点(洞内分岐)が存在する非常に稀有なトンネルです。


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洞内クランク

17号・明神トンネルのもう一つの大きな特徴が小出側坑口から約1kmほどの地点に現れるクランク状の不自然なS字カーブ。これは両側から掘り進めていた17号・明神トンネルが貫通時に僅かにズレていた為に生じたものと言われています。このような線形を意図的に造る意味はなさそうなので実際にその通りなんでしょう。


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洞内分岐

小出側坑口から約2km地点、17号・明神トンネルのちょうど中間辺りが銀山平への洞内分岐。確かに信号機は設置されているけど、一灯点滅式なので黄点滅のシルバーライン側からはナトリウムランプに紛れてあまり目立っていませんでした。
折立で別れた国道352号線に復帰して桧枝岐、尾瀬方面に向かうにはこの分岐を右折する必要があります。


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洞内分岐から小出方面を見る



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洞内分岐から銀山平方面を見る
(白光岩トンネル)

洞内分岐から横坑を見ると既に出口が見えていました。この横坑は銘板によると17号・明神トンネルの一部ではなく、白光岩トンネル(L=48m)という独立した一つのトンネル扱いらしい。


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白光岩トンネルの出口から見た銀山平

白光岩トンネルから地上に抜け出た市道は白光岩橋(北ノ又川)を渡ると銀山平で国道352号線に突き当たります。白光岩トンネルの市道はシルバーライン(県道50号線)と国道352号線を結ぶ全長350mほどの連絡路です。


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白光岩トンネルの坑口

地上部の銀山平側から見た白光岩トンネル。坑門前には二輪車・歩行者等の通行禁止標識の他にシルバーラインの起終点(折立と奥只見ダム)を示した白看が立っていました。


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白光岩トンネルの白看



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白光岩トンネルと17号・明神トンネルの丁字路交差点

では、横坑(白光岩トンネル)から本線トンネル(17号・明神トンネル)に復帰して8km先の終点・奥只見ダムを目指すとしましょう。白光岩トンネルからの右折は見通しが悪くて多少の注意が必要です。


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(18号)荒沢トンネル内

17号・明神トンネルに続くのは延長3,057mの18号・荒沢トンネル。17号、18号トンネルもシェッドで連結されていました。この時点で両トンネルを合わせた延長は先の11~16号トンネルを上回っています。


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(19号)仕入沢トンネル 小出側坑口

さらに18号トンネルもシルバーライン最後のトンネルである19号・仕入沢トンネル(L=3,129m)と連結していたので、17~19号トンネルは関越道の関越トンネルにも匹敵する実質10kmもの長大トンネルと言えるでしょう。一般道ではない工事用道路としての誕生とは言え、50年以上も前にこのような長大トンネル群が開通していた事実には改めて驚嘆せざるを得ません。


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直角カーブになっている(19号)仕入沢トンネルの出口



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(19号)仕入沢トンネル 奥只見側坑口



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(19号)仕入沢トンネルからシルバーラインの終点を見る



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奥只見シルバーライン



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