松姫峠23
松姫峠周辺地図

国道139号線の松姫峠(大月市~小菅村)の名前は天正10(1582)年、武田勝頼が織田信長に滅ぼされた際に武田信玄の六女・松姫がこの峠を越えて八王子に逃れたという真偽不明の伝承に由来しています。昭和44(1969)年に県道15号線(大月奥多摩線)としての松姫峠が開通し、平成5(1993)年には松姫峠を含む県道15号線が国道139号線に追加指定されました。平成13(2001)年からは平成5年に国道昇格を果たした旧県道15号線の中では最大の難所だった松姫峠にトンネル(L=3066m)の掘削が始まり、それが着工から13年を経て今月17日にようやく開通の運びとなりました。今回はこの松姫バイパスの起終点を平成23年と平成26年に撮影した写真で比較していきます。


松姫峠01
国道139号線
(小菅村小永田)

小菅村側の松姫バイパスの起点は小永田バス停が置かれた県道18号線(上野原丹波山線)との分岐点。元々は丁字路だった交差点を十字路にして新旧分岐としています。バイパス11日前ともなると、青看や交差点の形もほぼ出来上がっており、通り掛かった車はこの分岐点で一様に戸惑うかのように停車していました。


松姫峠02
新旧分岐の青看
隠されている行先は「↑大月」

青看の行先には旧道の「松姫峠」が示されているので、旧道がバイパス開通によって即閉鎖(廃道化)と言う事はないようです。




松姫峠04
【A地点】 小菅村側新旧分岐点
(平成23年2月23日撮影)

分岐から見えている小トンネルは延長95mの小永田トンネル。松姫バイパスの図面によるとこのトンネルを抜けた右カーブの先には松姫トンネルの小菅村側坑口が口を開けているはずです。


松姫峠03
【A地点】 小菅村側新旧分岐点
(平成26年11月6日撮影)



松姫峠24
【A地点】 松姫トンネル開通後の小菅村側新旧分岐点
(平成26年11月22日撮影)

松姫トンネル開通(11/17、14:00)後、初の休日となる11/22(土)に「小菅の湯」に行きがてら新道の通り初めをしてきました。




松姫峠06
小永田トンネル 小菅村側坑口
(平成23年2月23日撮影)



松姫峠05
小永田トンネル 小菅村側坑口
(平成26年11月6日撮影)



松姫峠25
松姫トンネル 小菅村側坑口
(平成26年11月22日撮影)

松姫トンネルは3km超のトンネルにも関わらず交通量がそれほど多くないと見込まれているのか、ジェットファン等の換気設備が1つも設置されていませんでした。このためトンネル内は濃厚な排ガスによって霞がかっていました。




松姫峠07
【B地点】 小菅村側の旧道

松姫トンネルの開通によって旧道となる松姫峠道は線形こそ良くないものの、幅員は全区間に渡って1.5車線以上確保されており、山道に慣れた者にとっては特に苦になる道ではありません。


松姫峠08
【C地点】 峠前の青看「↑甲府69km、大月市街28km」

訪問時は2月とあって峠が近付くにつれて道端には雪の量が増えてきましたが、曲がりなりにも通年通行可能な幹線国道だけあって除雪は行き届いていました。


松姫峠09
松姫峠
(奥が大月市側)

松姫峠の標高は1250m。松姫トンネルの両坑口は旧道と比べると約500mも低い標高750m付近に位置しています。


松姫峠10
松姫峠
(奥が小菅村側)



松姫峠11
松姫峠の碑

松姫峠由来

武田勝頼は一族をあげての戦いに利あらず天正十年三月天目山に散った。妹松姫は従臣と共に府中(甲府)を後に八王子に避難の折当初附近を通過したる史上の伝説に因みここに松姫峠と命名された。
昭和四十四年十月建立
大月市 小菅村



松姫峠12
【D地点】 大月市側の旧道から松姫峠を見る

つづら折れが連続する大月市側の旧道では、山肌に幾重にも刻み込まれた旧道の道筋(ガードレール)を見る事ができました。


松姫峠13
【E地点】 白草トンネル 小菅村側坑口

白草トンネルから拓道橋(深城トンネル北)までの約1.6kmは葛野川ダム(平成11年竣工)建設によって水没する旧道に代わって平成9(1997)年頃に付け替えられた新しい道です。この付替区間の新道には白草(1995年12月竣工、L=374m)、奈良倉(1996年10月竣工、L=124m)の2つのトンネルが建設されましたが、松姫トンネルの開通によって開通から20年を待たずして旧道化する事になります。


松姫峠14
【E地点】から見下ろした葛野川ダムの付替旧道



松姫峠15
【F地点】 奈良倉トンネル(小菅口)と松姫トンネル(大月口)

奈良倉トンネルを抜けた所が松姫トンネルの大月市側坑口。すなわち大月市側の新旧分岐点です。




松姫峠17
【F地点】から見た松姫トンネル大月市側坑口
(平成23年3月27日撮影)

平成23年に訪れた時は平成21(2009)年1月に松姫トンネル大月口付近で発生した土砂崩れを復旧工事中でした。この災害によって国道139号線は約2ヶ月に渡って全面通行止となり、松姫トンネルの開通にも2年の遅れが生じました。


松姫峠16
【F地点】から見た松姫トンネル大月市側坑口
(平成26年11月6日撮影)





松姫峠19
【G地点】 大月市側新旧分岐点
(平成23年3月27日撮影)



松姫峠18
【G地点】 大月市側新旧分岐点
(平成26年11月6日撮影)



松姫峠20
新旧分岐の青看
隠されている行先は「↑奥多摩、丹波山、小菅」





松姫峠22
奈良倉トンネルと松姫トンネルの大月市側坑口
(平成23年3月27日撮影)



松姫峠21
奈良倉トンネルと松姫トンネルの大月市側坑口
(平成26年11月6日撮影)



松姫峠26
奈良倉トンネルと松姫トンネルの大月市側坑口
(平成26年11月22日撮影)

新旧道の所要時間を比較すると旧道の13km:25分に対して新道は4km:4分程と大幅に短縮されていました。ただし、大月~奥多摩間の国道139号線には岩殿山北側に露骨な酷道区間(県道505号小和田猿橋線の方が本線のようになっている)が残っているので注意が必要です。


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