奈川渡橋01
白骨温泉道 奈川渡橋

奈川渡ダム(長野県松本市、昭和44年完成)によって湖底深くに沈んだ奈川渡橋の戦前絵葉書について。JSCE橋梁史年表で「奈川渡橋」を検索してみると以下の3件がヒットしました。

①竣工年:1916年(大正5年)、形式:-、橋長-m、幅-m
②竣工年:1922年(大正11年)、形式:-、橋長15m、幅2.7m
③竣工年:1926年(大正15年)、形式:吊橋、橋長-m、幅-m

絵葉書に写っている奈川渡橋は木造吊橋なので形式が一致しているのは③ですが、①と②も形式が未記載なだけで吊橋ではないと言う訳ではないので断定は出来ません。いずれにしても昭和4(1929)年には約15km上流の中ノ湯まで乗合バスが乗り入れた記録(安曇村誌)がある事から、その頃までにはどう見てもバスが渡れそうにない絵葉書の奈川渡吊橋は再度架け換えられているはずです。


奈川渡橋13
奈川渡吊橋

また、これも安曇村誌からの情報で 「大正14(1925)年に奈川渡まで自動車が入り、荷継場となる」 との記載があり、絵葉書には橋の袂に荷継場っぽい小屋が写っているので、この時期(大正14年~昭和4年)の奈川渡橋ではないかと思います。あくまでも想像に過ぎませんが…。


奈川渡橋02
奈川渡ダム

奈川渡橋が架かっていたのは奈川渡ダムからすぐ上流の梓川と奈川の合流点付近。奈川渡橋の跡地はダム湖が満水時には水面下100mもの湖底になります。あり得ない話ですが、奈川渡ダムを撤去でもしない限りは橋の跡地が地上に出てくる事はないでしょう。


奈川渡橋03
湖面への廃道

県道26号線(奈川木祖線)からは奈川渡ダムの建設中に堤体を迂回していた国道の一部を見る事が出来ます。この迂回国道は奈川渡橋の西詰で旧国道に接続していました。旧国道158号線と言えば今年こそは沢渡~中の湯間の旧道にリベンジしたい。


奈川渡橋04



奈川渡橋05
水没前の奈川渡
昭和37年発行「乗鞍岳」(1:50000地形図)



奈川渡橋06
現在の奈川渡ダム周辺

水没した旧国道に代わって建設された新国道の内でも開通が早かったダム下流側は、幅5.5mの狭小なトンネルが連続し線形も良くない為、これらを解消する「奈川渡改良事業」(地図上の青点線)が計画中です。この新道が完成すれば洞内分岐で有名な入山隧道も旧道化する事になります。




奈川渡橋07
急カーブに接した入山隧道の松本側坑口



奈川渡橋08
入山隧道の洞内分岐



奈川渡橋09
洞内分岐の青看



奈川渡橋10
入山隧道 奈川側(県道26号線)坑口



奈川渡橋11
入山隧道 中の湯側坑口
向かって左側のテプコ館跡地に新トンネルの坑口が建設される模様



奈川渡橋12
入山隧道の白看



スポンサーサイト
コメント
この記事へのコメント
コメントを投稿する
URL:
Comment:
Pass:
秘密: 管理者にだけ表示を許可する
 
トラックバック
この記事のトラックバックURL
http://haisentn.blog41.fc2.com/tb.php/487-4f0f41c9
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
この記事へのトラックバック