峠駅01
奥羽線峠停車場……是より姥湯温泉まで二里

姥湯温泉の老舗旅館「桝形屋旅館」が発行した峠駅の戦前絵葉書。桝形屋旅館は現在も姥湯温泉の傍で営業を続けられています。
「峠」駅という珍しくもストレートな駅名は古来有名な板谷峠からの命名であり、実際に奥羽本線の最高所(標高626m)に位置している当駅は実質的にも奥羽本線の峠と呼べる存在です。

桝形屋旅館
公式サイト
食べログ


峠駅02
旧峠駅跡

峠駅も板谷峠越えの他のスイッチバック駅(赤岩駅、板谷駅、大沢駅)と同様に、山形新幹線開業に伴う改軌工事によって平成2(1990)年に本線上に移設されスイッチバックは解消されました。引込線にあった旧駅の跡地は深い薮に埋もれてしまい、ホームの跡が僅かに確認できるのみ。


峠駅03
旧峠駅のホーム跡



峠駅04
旧峠駅に停車中のED78牽引列車
【写真:Yoshi / ピクスタ

ピクスタに旧峠駅のホームから撮影されたED78の写真(昭和62年1月撮影)があったので拝借。ED78は昭和43(1968)年に奥羽本線の福島~山形間の電化が完成した事に伴い、板谷峠越えの急勾配(33‰)に対応する為に開発された電気機関車です。山形新幹線開業後の平成12(2000)年までに全車が廃車となり、宮城県の新幹線総合車両センターに1号機が保存されています。


峠駅05
スノーシェッドと突っ込みトンネル

引込線上のため行止りの構造になっている旧峠駅の奥にも線路は続いており、薮の浅い所では一部線路が露出していました。さらに奥に進むと未貫通の浅いトンネルが口を開けていて線路もそこで終点になっています。この行止りのトンネルは通称突っ込みトンネルと呼ばれるもので、明かり区間に引込線の用地を確保できなかった山間部の駅や信号所などに建設されました。


峠駅06
100m弱で行き止まりの突っ込みトンネル



峠駅07
突っ込みトンネルの入り口から旧峠駅跡を見る

以上で旧駅を含む引込線の現状確認は終了。引込線に沿って本線上の現在の峠駅にも行ってみましょう。


峠駅08
引込線跡に残っている出発信号

現在の峠駅はポイントの保護を目的に建設されたスノーシェッドの中にあります。スイッチバックが廃止されてポイントは無くなりましたが、冬季の乗客を雪から守るためにスノーシェッドは残置されているんだそうです。


峠駅09
スノーシェッド内に残っている引込線の線路跡



峠駅10
本線上に移った(現)峠駅から(旧)峠駅への分岐跡を見る



峠駅11
現在の峠駅

旧引込線から現在の峠駅に入るとホーム上には当駅名物の「峠の力餅」を商う販売員が駅前の店舗から出張って来ていました。これは峠駅に停車する不通列車が接近している証。せっかくだからホームにて列車の到着を待つ事にします。


峠駅12
峠駅から板谷トンネルを見る

峠駅の福島側には3つのトンネルが口を開けています。向かって左が旧峠駅の引込線に相対する引込線の突っ込みトンネル跡、真ん中が昭和46(1971)年に複線化で増設された上り線の板谷峠トンネル(L=1,964m)、そして右側が現下り線の板谷峠トンネル(L=1,628m)です。この下り線のトンネルは明治32(1899)年の開業以来使用されてきたトンネルのはずですが、後年の改修によるものかコンクリートに覆われていて明治隧道らしい趣きを感じる事はできません。


峠駅13
峠駅に到着した普通列車



峠駅14
峠駅の駅名標



峠駅15
峠駅周辺地図



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