久森隧道01
関東ノ耶馬溪 上州川原湯温泉風景
(戦前絵葉書より)

川原湯温泉(群馬県吾妻郡長野原町)の風景を写した戦前絵葉書に写っている川べりの素掘り隧道。川原湯温泉と言えば八ッ場ダムの水没範囲内であるので、吾妻線の水没予定旧線と共に現状を確認してきました。


久森隧道02
久森隧道を上流側から見る
(上記絵葉書とほぼ同じ位置から撮影)

上記絵葉書の隧道はダム湖に沈む予定の旧国道145号線を走っていると労せずして発見できました。現在の隧道はコンクリートで巻き立てられ見る影もありませんが、周辺の景色が旧国道145号線の久森隧道と完全に一致したのでした。




久森隧道03
(上州耶馬溪) 川原湯温泉の墜道



久森隧道04
久森隧道から長野原方面を見る

洞内から撮影されたもう絵葉書と現状を比較しても久森隧道内から見える道形、風景共に一致していました。現在の久森隧道は戦前から存在した素掘り隧道を改修した物と見て間違いないでしょう。




久森隧道05
久森隧道 長野原側坑口

こうなると久森隧道が初めて掘削された時期が俄然気になる訳ですが、残念ながらそれについては今のところ判明していません。ただ、隧道東側の旧国道145号線には昭和8(1933)年に千歳新橋と八ッ場大橋という大規模な2つの鉄橋が開通しており、久森隧道には他に迂回路となりうる車道の旧道も見当たらない事から、少なくともそれらの橋と同時期(昭和8年)以前には存在していたものと思われます。全国隧道リストに記載された当隧道に該当する「久森洞門隧道」の記載は下記の通り。

【久森洞門隧道】
昭和31年竣工
延長17.0m、幅員4.0m、高さ4.2m、素掘り


久森隧道06
扁額には「昭和39年12月竣工」と記されている



久森隧道07
久森隧道 中之条側坑口



久森隧道08
湖面2号橋(不動大橋)から久森隧道を見下ろす

久森隧道の所在は八ッ場ダムの最低水位である標高536.3mを下回る標高525m付近。つまりダム完成後に水没すると余程の異常事態がない限りは二度と地上に現れる事はありません。


久森隧道09
「久森」の名を受け継いだ八ッ場バイパスの久森トンネル(L=290m)



川原湯温泉駅23
八ッ場ダム周辺地図



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