相坂隧道01
兵庫県道80号線 姫路市香寺町相坂
(平成17年9月17日撮影)

wikiの相坂隧道の頁を見ていると 『…現在はトンネル南側に新しくバイパスが設けられている。』 と記載されていました。こういう事実を知ってしまうと旧道化後の様子が俄然気になるのが道路趣味者の性。という訳で松山から立川に戻る道中(8/4、竹田城に向かう途中)に9年ぶりに立ち寄ってみる事にしました。

地図


相坂隧道02
兵庫県道80号線 姫路市香寺町相坂
(平成26年8月4日撮影)

現地に到着してみると相坂隧道を目前にして急速に幅員が狭まる県道80号線(宍粟香寺線)は9年前に来た時と全く変わらない状態でした。バイパスなど影も形もありません。どうやらwikiにダマされてしまったようです。神戸新聞web newsの過去記事に目を通してみると 『県は二〇〇二年度から新たな道路整備に着手。トンネル南側の山を切り開き、バイパスを通す予定。』 と書かれていたので、編集した人は着工から10年以上(今年で14年)も経っているんだから勝手に開通したものと思い込んでしまったのかもしれないですね。どちらにせよ事実に反する記事は有害なので早急な訂正を希望します。


相坂隧道04
相坂隧道の新道と峠へ続く旧道の分岐

相坂隧道が貫く鞍部は馬車が通行できない交通の難所であり、播但線・香呂駅(明治27年開業)が通じた香呂村(現・姫路市香寺町)と相坂、須加院との往来を阻んでおり、これを解消すべく建設されたのが相坂隧道だと言う事です。ちなみにトンネル南側に造られるというバイパスは隧道完成以前に使われていた旧峠を切り下げて建設されるものと思われます。


相坂隧道05
相坂隧道 西側坑口
【近代土木遺産Bランク】

煉瓦造りの相坂隧道は平成26年8月現在も健在でした。ただし相坂、須加院から香寺に抜けるのは須加院川沿いの市道(全線2車線)がメインルートとなっているため相坂隧道を通る車は殆どありません。狭隘隧道にもかかわらずバイパスの建設が遅々として進まないのも、この事が理由かもしれませんね。現地(隧道東口)には相坂隧道の由来を記した案内板が建っていたので文面を以下にを転載しておきます。

相坂トンネル(香寺町相坂)

昔、相坂から谷山や須加院への道はトンネル南の鞍部を越す険しい山道でした。
大正八年、香呂村長の岩田清治氏の肝入りで工事を開始し同十年に完成しました。設計は市川町の尾崎純二氏でした。
セメントが普及していなかったため工事材料の七割まで煉瓦が使用されています。煉瓦は香呂駅西にあった煉瓦工場の製品です。
工事費は約二万円香呂村の事業としては画期的なものでした。
高さ二・九m 横幅二・四五mで長さは約七十mあります。

昭和六十一年三月
姫路市教育委員会


【相坂隧道】
大正10(1921)年竣工
延長69.5m、幅員1.9m、高さ2.7(2.6)m


相坂隧道06
相坂隧道 西側坑口
(平成17年9月17日撮影)

この時(平成17年)には損傷が見られた坑門手前の法面(写真右側)は玉石積みの擁壁によって修復されていました。


相坂隧道07
尾崎純二氏(設計者)らの功績を称えた西側の扁額
隧道建設の功労者の名が列記されている



相坂隧道08
相坂隧道内部
隧道内は車と人がすれ違うのにも苦労するほど狭い



相坂隧道09
相坂隧道 東側坑口

こちら側の扁額は右から「相坂隧道」。余談ですけど相坂隧道はジブリアニメの名作「千と千尋の神隠し」に出てくるトンネルに似ていると評判になった事があります。


相坂隧道10
相坂隧道 東側坑口
(平成17年9月17日撮影)

この頃はまだ坑口前の落石防護ネットがまだ未設置です。さすがに主要地方道だけあって最低限の保守管理はされているようです。


相坂隧道11
相坂隧道と刻まれた東側の扁額



相坂隧道12
相坂隧道から香呂駅方面の県道80号を見る



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