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阿波市場駅01
池谷駅舎

徳島県鳴門市に位置する高徳線と鳴門線の分岐駅・池谷駅。
ゆうゆうアンパンマンカーに乗車するに当たって私と子どもたちは当駅から14:37発の普通列車で徳島駅へ向かい、車は嫁に阿波池田駅まで回してもらう事にしました(カーナビ案内で73.7㎞)。


阿波市場駅02
タクシー案内図

駅前には昔懐かしい概算料金付きのタクシー案内図が建っています。バブル期ならともかく昨今の経済情勢では当駅から県境を越えるほど長距離乗車する人はそうそういないでしょうな。


阿波市場駅04
鳴門線ホーム

鳴門線は池谷駅を起点として阿波大谷、立道、教会前、金比羅前、撫養を経て終点・鳴門駅へ至る8.5㎞の路線。過去にはには廃線が検討された赤字83線の一つに挙げられましたが、何とかこれを乗り切って現在もJR線として存続しています。


阿波市場駅05
鳴門線の駅名標



阿波市場駅06
高徳線ホーム



阿波市場駅07
高徳線の駅名標



阿波市場駅08
池谷駅に到着する高徳線の普通列車



阿波市場駅09
池谷駅から徳島方面を見る

駅の周辺には田圃とレンコン畑が広がるばかり。県都である徳島駅から僅か10㎞(正確には10.3km)の距離とは思えない長閑な風景です。





阿波市場駅10
阿波電気軌道路線図

池谷駅の歴史は大正5(1916)年に阿波電気軌道が吉野川北岸の古川駅(現・徳島市応神町古川、昭和10年廃止)~撫養駅を開業した際に途中駅として設置された事に始まります。大正12年には池谷駅から分岐する支線として上板線(池谷~鍛冶屋原、L=13.4km)が開業。昭和8(1933)年に全線が国有化され阿波電気軌道は高徳線の一部(吉成~板野)と鳴門線、鍛冶屋原線になりました。ちなみに阿波電気軌道は「電気軌道」を名乗っているものの全線非電化で、電化の目途も立たなかった事から大正15年に阿波鉄道と改称しています。


阿波市場駅16
青線:阿波電気軌道本線、赤線:上板線
点線は国有化後に廃線になった区間



阿波市場駅11
ホームが残る阿波市場駅跡

阿波電気軌道時代には池谷駅~勝瑞駅間に市場駅(国有化後は阿波市場駅)が設置されていました(駅間距離は池谷1.6㎞、勝瑞1.1㎞)。この駅は戦後間もなく使用されなくなり昭和46(1971)年には正式に廃止となっています。現在の駅跡には農耕地帯の中に薮に埋もれたホームが残るのみ。

地図


阿波市場駅12
阿波市場駅跡全景






阿波市場駅13
県道に転用された鍛冶屋原線跡
(羅漢~神宅間)

阿波電気軌道上板線の内、国鉄鍛冶屋原線となった区間(L=6.9km)は鳴門線と同じく赤字83線に指定された後、昭和47(1972)年に廃線となりました。廃線跡はほぼ全区間が県道12号線(鳴門池田線)のバイパス用地に転用された為、鉄道遺構は皆無に等しい状態です。


阿波市場駅17
鍛冶屋原線・大山谷トンネル跡

鍛冶屋原線では唯一のトンネルだった大山谷川を潜る大山谷トンネル跡(天井川トンネル)。廃線跡に造られた県道は橋で大山谷川を跨いでおり、トンネルの痕跡は微塵もありません。

地図


阿波市場駅14
上板町歴史民俗資料館

現存する遺構に乏しい鍛冶屋原線ですが、鍛冶屋原駅跡の北方1.5㎞に位置する上板町の歴史民俗資料館には現役当時の気動車と鉄道写真等が展示されてます。

地図


阿波市場駅15
上板町歴史民俗資料館に保存されている鍛冶屋原駅の駅名標



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