笹子トンネル崩落事故01

今朝がた八王子インター付近を通っていると中央道の道路情報掲示板に大月JCT~勝沼インター間が上下線とも「災害通行止」と表示されてました。笹子トンネルを挟む中央道の大月~勝沼間は事故により通行止めになっているのはときどき見かけますが災害の発生は珍しい事です。


笹子トンネル崩落事故11

帰宅後にパソコンを立ち上げてみたところ、ぐぐってみるまでも無くヤフーのトピックスに「山梨・中央道トンネルで崩落 火災も発生」なる記事が載っていました。記事全文に目を通してみると「崩落」が起こったのは例の笹子トンネル上り線の坑口から約3km地点のようです。wikiの「笹子トンネル」の頁には早くも「崩落事故」の記述が反映されていたので12月2日15時時点の記事を以下に引用。

2012年12月2日午前8時頃、上り線トンネル内、甲府・小牧方面側入口から約1700m付近で崩落事故が発生した。トンネルの天井が落ち、事故発生時に走行中であった自動車3台が下敷きとなって燃えている他、けが人も出ている。また、トンネル内では火災が発生して消防のレスキュー隊が現場に向かえないほどの黒煙が上がったうえ、その火災で発生した煙をトンネル内の煙除去装置が作動していないために排出ができず、トンネル内部が高温で煙が充満した。事故発生時に現場を通過したNHK甲府放送局の後藤記者は事故について、「トンネルの壁が突然剥がれ落ち、大きな衝撃を受けた。しばらくは何が起きたか分からなかったが、車の助手席側が大きくへこんでいるのに気付いた」と語っている。また、事故発生から5時間以上が経つ13時23分にNHKが、「トンネル内に少なくとも7人が取り残されている」と報じている。同日15時頃、崩落現場で下敷きとなっていたレンタカーのワゴン車から、複数の焼死体が山梨県警の捜査員によって発見された。


笹子トンネル崩落事故03
笹子トンネル上り線 甲府側坑口

中央道の笹子トンネルは昭和52年12月に開通。甲州街道の難所と言われた笹子峠を上下線共に5㎞近い長さ(上り線4784m、下り線4717m)で抜ける長大トンネルです。廃隧道ならともかく、このような近代的な(ましてや八王子から近くて何度も通っている)高速道路のトンネルで「崩落事故」が発生したという事実に、記事を目にした当初は下の写真のような崩落を想像して少なからず衝撃を受けたのでした。


笹子トンネル崩落事故04
トンネル崩落の一例



笹子トンネル崩落事故08
笹子トンネル概要図

午後になってからの続報では崩落したのはトンネル本体ではなく、天井部のコンクリート板であることが明らかになりました。これは昭和40~50年頃に建設された長大トンネルの換気に用いられた半還流式換気装置の一部分で、換気用ジェットファンが登場してからは新規に建設される事が少なくなった換気装置です。四国内では国道32号の大豊トンネル(昭和52年開通、L=1605m)や国道197号の夜昼トンネル(昭和46年開通、L=2141m)が挙げられ、公開済の記事の中だと鳥居トンネル(昭和53年開通、1738m)があり、いずれも坑口に設けられた巨大な換気塔が大きな特徴になっています。
この天井板を要する換気施設は多額の費用さえかければ山形道の笹谷トンネル上り線(昭和56年開通、L=3385m)のようにジェットファン方式への置き換えが可能とみられる事から、今回の事故を受けて全面的に廃止されてしまう可能性もあるのではないかと思います。


笹子トンネル崩落事故05
甲府側坑口から約200m地点の笹子トンネル上り線内部

今回の事故では最終的に9名の命が失われる結果となり、7名が犠牲になった日本坂トンネル火災事故を超え、20名の犠牲者を出した豊浜トンネル崩落事故に次ぐ近代トンネル史に残る大惨事となりました。


笹子トンネル崩落事故09
延々と天井板が続く笹子トンネル上り線内部
(甲府側坑口から約1000m地点)



笹子トンネル崩落事故10
事故現場を過ぎた笹子トンネル上り線出口付近
(甲府側坑口から約4400m地点)



笹子トンネル崩落事故06
笹子トンネル下り線 東京側坑口

本日(12/5)目にした記事によると年末年始の渋滞対策として、現在点検中の下り線トンネルに異常が認められなければ、下り線を対面通行としての暫定復旧が検討されているそうです。


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