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伊予大洲01
愛媛鉄道時代の大洲駅
(戦前絵葉書より)

今年(平成30年/2018年)は愛媛鉄道の大洲~長浜町間が開業してから100年目という事で、国有化によって予讃線に編入された旧愛媛鉄道の該当区間(伊予大洲~伊予長浜間)の各所には、ささやかながら100周年を記念する看板が掲げられていました。


伊予大洲16
現在の伊予大洲駅
(平成17年7月3日撮影)

大正7(1918)年に開業した当時の愛媛鉄道は軌間762mmの軽便鉄道でした。その後、愛媛鉄道は昭和8(1933)年に国有化されて国鉄・愛媛線となり、同10(1935)年松山方面から延伸してきた予讃線が長浜まで到達したため、国鉄規格の1067mmに改軌のうえ予讃線の一部になりました。この際に旧愛媛鉄道の両端であった長浜町駅と大洲駅が現在地に移転しています。


伊予大洲02
旧大洲駅付近
(平成24年8月6日撮影)

愛媛鉄道時代の旧版地形図を確認すると、旧大洲駅は伊予大洲駅から300mほど東方に描かれており、現在フレッシュバリューが建っている辺りにあったようです。旧大洲駅に至っていた約1.2kmの旧線跡は国道56号のバイパスに転用されている模様。


伊予大洲03
愛媛鉄道の廃線跡とみられる国道56号
(大洲農高口バス停付近)



伊予大洲04
昭和5年発行「大洲」(1:50000地形図)



伊予大洲05
伊予若宮信号場
(平成28年3月20日撮影)

伊予大洲駅から松山方面に向かって2.4km地点には予讃線の新旧線が分岐する伊予若宮信号場があります。この信号場は現在地とは若干異なっているものの、愛媛鉄道時代から存在していて本線の2年後(大正9年)に開業した内子線との分岐点になっていました。昭和10(1935)年に旧愛媛線が予讃線に編入された際には、内子線も松山方面に接続するよう五郎駅に向けて新線が敷設されましたが、昭和61(1986)年に内子線が予讃線の新線の一部になると再び若宮での分岐に改められ現在に至っています。


伊予大洲06
伊予若宮信号場の分岐点
(平成28年3月20日撮影)

新線が開業した後の旧線は廃止となるのが常ですが、海岸周りの旧線は40km近くもの路線長があるうえ、山間部を通る新線とは大きく離れているため、旧線が廃線になると近隣住民の生活に大きな支障を生じることから新線と共に存続する事になりました。
とは言え、優等列車は全て新線経由となったので、旧線は輸送密度が500人/日を下回る厳しい経営が続いていて、最近になって「愛ある伊予灘線」という愛称が名付けられ、観光列車「伊予灘ものがたり」の運行が始まるなど、増収に向けた取り組みを模索しているようです。


伊予大洲18
伊予大洲駅に設置されている新旧線の路線図
(平成20年3月20日撮影)



伊予大洲07
矢落川橋梁を渡る「伊予灘ものがたり」
(平成27年3月8日撮影)

五郎駅西側の矢落川橋梁には改軌まで使用されていた旧橋の橋脚の基礎部分が残っています。国鉄時代の旧内子線は矢落川橋梁の西詰(写真の奥側)から分岐していましたが、内子線の築堤は撤去されているため分岐点の名残を見付ける事はできません。


伊予大洲08
愛媛鉄道時代の橋脚



伊予大洲09
五郎駅
(平成27年3月8日撮影)

内子線との乗換駅だった五郎駅は2面3線の配線(1番:松山方面、2番:宇和島方面、3番:内子方面)でしたが、内子線が廃線になった後は島式ホームに面した2線が廃止され現状の棒線駅になりました。レールは撤去されているものの島式ホームは現在も残っており、かつての広大な構内を偲ばせてくれます。平成18(2006)年頃までは駅構内に蒸気機関車時代の給水塔も残っていました。


伊予大洲10
給水塔が残っていた頃の五郎駅
(平成17年2月4日撮影)



伊予大洲19
2番乗り場のホーム跡に残る「宇和島方面のりば」の文字



伊予大洲11
「伊予灘ものがたり」を見送るタヌキ駅長

無人駅となって久しい五郎駅ですが、「伊予灘ものがたり」の運行が始まるとおもてなしの一環として、タヌキの着ぐるみを着たタヌキ駅長が同列車の見送りをするようになりました。なぜタヌキかと言うと当駅の周辺がタヌキの生息地で、昭和時代に五郎駅長がタヌキの餌付けをしていた事に由来するんだそうです。


伊予大洲12
【A地点】 内子線旧線跡
(平成24年8月6日撮影)

五郎駅~新谷駅間の内子線旧線は昭和61(1986)年に廃止になってから、しばらくは放置されていて深い薮の中に埋没していましたが、2000年代に入って旧線跡に面して大洲市肱北浄化センター(平成20年完成)の建設が始まったため、旧線跡は同センターへのアクセス道路に転用されました。この旧線跡は遮蔽物がない農耕地帯を突っ切っているので予讃線(新線)の車窓からもよく見えます。


伊予大洲17
【B地点】 内子線旧線跡
(平成18年12月10日撮影)



伊予大洲13
内子線旧線跡
(五郎駅~新谷駅間)






伊予大洲14
八幡社頭ヨリ大洲村ノ一端ヲ眺ム
(戦前絵葉書より)

最後に大洲駅の絵葉書とセット(大洲村名所絵葉書)になっていた肱川対岸の八幡神社(大洲市阿蔵)から撮影された旧大洲村の絵葉書を載せて終わりにしときます。


伊予大洲15
八幡神社から見た旧大洲村の中心部付近
(平成24年8月6日撮影)



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